大宮戦後、田中アナと坂本紘司のやりとり文字起こし

スカパー中継、試合後の田中アナと解説の坂本紘司のやりとりの一部を文字起こししてみました。書き言葉に直してないうえに、本人たちも考えながらしゃべっているせいで若干わかりにくい表現になってる部分もありますがご容赦ください。

 

田中アナ「前回のJ1でのホーム最終戦でのセレモニーは、坂本さんは(選手の)列の中にいたわけですけども、やはりベルマーレのサポーターの作ってくれる雰囲気っていうのは、暖かいのは変わらないですね」

 

坂本「いやー、変わらないですね。最終戦負けてもチョウ監督のコメントには拍手で応えてくれるサポーターですので。やはり選手っていうのは、そういうところを常日頃見て、そのサポーターの声援になんとか応えたいっていうような、技術が足りなかったとしても、とにかく走って気持ちを見せるプレーをしようと。そういうようなクラブになってきてるのかなと。そういう関係性が出来てるのかな、という風には感じてますね。」

 

田中アナ「なるほどねぇ。眞壁社長は、『将来に待つ成功のために、この20年目の失敗はあったんだと言ってもらえるように出来る確信があります』という挨拶をされてました。ただ、どうですか?坂本さんの目に、プレーヤーじゃないユニフォームを脱いで見た最初の1年だったと思いますが、20年目のベルマーレっていうのはどんな年に、坂本さんには映りましたか?」

 

坂本「一つは、やはり日本のサッカー界に、湘南はこういうサッカーをするんだと、こういうスタンス、こういうスタイルで行くんだというようなところを見せてくれた、本当に痛快というか、そういうサッカーを見せてくれたなという意味では、OBとしては嬉しく思うシーズンではありましたね。」

 

田中アナ「敢えて眞壁社長は失敗という言葉を使ってましたけれども、サポーターも失敗だと思ったシーズンではないんじゃないかと思うんですけどね。」

 

坂本「ただ、やはりこの声援が、今シーズンよくやってくれたなという気持ちがあるのと同時にですね、やはりクラブとしてはこのサポーターの暖かさに甘えては絶対いけないという風に、選手には思ってもらいたいな、という風には思いますけどね。」

 

田中アナ「なるほどねぇ。昨年で現役を引退されて、今はスタッフの一員としてベルマーレを支えている坂本紘司さんが今日の解説です。それはでも、坂本さんが昨年まで身を置いていた、厳しいプロの世界ということなんですね。」

 

坂本「そうですね。ただこの、やはり他のスタジアムでは最終戦にブーイングが起きたりですとか、やはりもっと結果を出せというようなクラブが多い中、湘南は暖かいサポーターではあると思うんですが、もっともっとこう選手の中には厳しさを持って、必ずこの声援に応えたいというような気持ちが芽生えていくことが、一番重要なことだと思いますね。」

 

田中アナ「どのスタジアムでもそうなんですけど、特に勝った時の一体感っていうのは、ベルマーレのサポーターとベルマーレのプレーヤーっていうのは、本当にこうサッカー専用スタジアムでやってるんじゃないかっていうくらい、距離の近さっていうものを感じますもんね。」

 

坂本「そうですね。それも一つの特長ですし、やはりこのスタジアムだけではなくて、練習場含め、やはり選手との距離が近いっていうのも一つの、良い悪いは別にしてですね、いいものなのかなっていう感じはしますよね。」

 

田中アナ「20年培ってきたものがあるからこそ、今年のJ1、チャレンジできたこともあったのではないか。その意味では、敢えて眞壁社長は謙虚に失敗というキーワードを使ってはいらっしゃいました。そう感じていないサポーターがいるからこそ、これだけの雰囲気で最終戦のセレモニーを終えようとする、このスタジアムがあるのではないでしょうか。まぁでも坂本さん、前回の降格より、チームに残せたものはたくさんありましたね。」

 

坂本「ありましたね。一番重要なことは、やはりシーズン中に絶対にぶれてはいけないと。やるサッカーがぶれてはいけないし、気持ちがぶれてはいけない。そこの重要さを私自身も改めて感じましたし、選手たちは常に立ち返る場所がある、っていうものがいかに重要かっていうことを感じてくれたシーズンだったんじゃないかなと思います。」

 

田中アナ「とにかく、誰が監督になっても、誰がユニフォームを身にまとっても、ベルマーレのスタイルが変わらないような、そんな歴史を持つチームにしたい、クラブに育てていきたい。それは、この選手たちは元より、フロントも、そしてそれを後押しするサポーターにも浸透しているベルマーレです。反町監督体制化、チョウ・キジェ監督はチームを支え、そのチョウ・キジェ監督が率いるようになって、その間もずっとベルマーレでプレーをした坂本紘司さんが今日の解説です。どうでしょう、来シーズンの契約っていうのは、いろんな要素がありますから難しいところはもちろんあるとは思いますけれども、チョウ監督なら残りますっていうプレーヤーもいる雰囲気のチームですか?」

 

坂本「あると思いますねぇ。」

 

田中アナ「そうですか。」

 

坂本「やはりこれだけ選手と近く話せる、本音で語り合える人はなかなか監督でも、私も長くやりましたけれども、なかなかいなかったですし、ほんとに気を使わずに色んな話をできる人ですので、やっぱり自分の良さを引き出してくれるっていう意味でも、選手からの信頼は本当に絶大なものがありますからね。」

 

(中略)

 

田中アナ「坂本さん。今度はJ2での勝ち方っていうのを、もっと理想が高い1年に来年はなるんじゃないでしょうか。」

 

坂本「そうですね。やはり今まで以上に内容が求められるような、見る方、応援する方も厳しい目を持って見られると思いますので。そこで今日も言いましたが、少し引いて守ってくるようなチームがあったりとか、そういう中でまたワンランク上の、崩しきれる、そして決めきれるっていうサッカーが求められてくるのかなと思います。」

 

(中略:永木がゴール裏とやりとりをする)

 

坂本「本当にチームが良くなってほしいというような気持ちが伝わってくるような声掛けが多いですね。」

 

田中アナ「来年も一緒にという言葉がありましたが、ここはここででも、プロの選択という厳しさも永木亮太は持っていなくちゃいけないでしょう。その上で、ベルマーレに戻る、あるいは残る、ということであるのであれば、暖かく迎えるサポーターがいつでもこのベルマーレにはいるということです。もちろん坂本さん長くプロを経験されていますから、一度ベルマーレを離れて成長して戻ってくるっていうのもプロの選択の一つですもんね。」

 

坂本「そうですね、まぁいろいろな可能性があると思いますけどね。永木が一番、自分が幸せな選択をしてもらいたいなと。まぁ何があるか私自身も知らないんですけれども。そういう風に思いますけどね。」

 

田中アナ「一つのチームで10年以上やる、っていうことの難しさも味わっている坂本さんだけにね。」

 

坂本「今年の永木なんかも、責任感が出て、チームの為にプレーするんだっていうようなプレーが増えてましたから、頼もしく見ていた中で、やはり彼が中心になってこれからもチームをつくっていく、っていう部分もみたいなと、個人的には思ってます。」