永遠がここにある
チョウさんが湘南の監督になった2012年のハンドブックに書いてあった、川端康生さんの詩を思い出したので、引用しておきます
http://www.teamknet.com/column120125.html
無常と無常が
地の底から
海の彼方から
押し寄せてくる
常ならぬ現実と
情け容赦ない世間に
寄る辺なき人々がさまよう
掌は裏返り
システムは覆り
「ひとつ」になったはずの世界に
無数の怒声と悲鳴がこだまする
けれど僕たちは知っている
たとえ破壊され、踏みつけられても
消えることのないものの存在を
「ひとつ」なんて叫ばなくても
「ひとつ」になれる方法を
たとえば肩を組む
跳ねる
歌う
目を閉じてもいい
目を閉じて祈りを捧げてもいい
やがて歌声は消えるだろう
願いは聞き届けられないかもしれない
それでも僕たちは歌う
だとしても僕たちは祈る
東の海から太陽が昇り
風が吹くように
子どもたちが笑い
さくらが春を告げるように
決して失われず
決して変わらないものがあることを
信じているから
僕たちは知っている
世界は無常と無情に塗り込められてはいない
永遠がここにある